教育の現場で良く使われていたJamboardですが、2024年12月31日をもってサービスが終了となりました。
↓Googleの「Jamboard」サービス終了の旨が記載されたページ
https://support.google.com/jamboard/answer/14084927?hl=ja
その使い勝手の良さからJamboardを活用されていた先生方は多くいらっしゃると思いますが、Jamboardが使用できなくなった今、その代替ツール選びに迷っている先生が多くいるのではないかと思います。
今回はJamboardの代替ツールをいくつか紹介するとともに、個人的に1番使いやすいと思うツールもお伝えしたいと思います。
Jamboardでは何ができていたか?

まず、代替ツールのことを紹介する前に、Googleが提供していたJamboardはどのような特徴があったか確認をしましょう。
下記はJamboardの主な機能です。
- 生徒のログイン:要ログイン・ログイン無し、どちらも選択可能
- スマホでの投稿:可能
- ボードの大きさ:1枚分
- 付箋の投稿者:記録されない
- 教育アカウント:特に無いが、Googleアカウントがあれば利用可能
僕の場合、授業などでさっと意見を出させたい時にJamboardを使っていたので、「生徒のログインが不要」という点はありがたいポイントでした。
「付箋の投稿者」の名前が分からないということも、自由に意見を出させたい場面ではメリットだと思います。匿名なことを利用してたまに少しふざけた付箋を貼る生徒がいることもありますが…
あと、スマホで投稿ができるという点はマストです。学校でスマートフォンの使用を禁止しているのであれば難しいと思いますが、スマートフォンが使える学校であればいちいちタブレットを準備するよりも手軽にスマートフォンを使ったほうがいいと思います。
特に不便を感じることもなく、ちょくちょく利用していたツールなので、正直今後もサービスを継続してくれるのであればそれば一番良かったのですが…
とはいえもう利用できなくなったのでJamboardの代替ツールをご紹介します!
Jamboardの代わりに使えるツール4選
まず初めにGoogleからJamboard終了の旨が記載されているページに記載されている代替ツールを紹介します。
Jamboardが終了するのはなぜですか?
ここ数年、お客様から、Figma の FigJam、Lucid の Lucidspark、Miro などのホワイトボード ツールを組み合わせて使用することで、業務をより効果的な進められるというフィードバックをいただいています。無限のキャンバス、ユースケース テンプレート、投票などの高度な機能を提供するこれらのツールの性能が向上したため、Google は、Workspace のホワイトボードにパートナー エコシステムを活用することにしました。
参考:Google
FigJam:デザインや教育に強い直感的なホワイトボード

下記はFigJamの主な機能です。
- 生徒のログイン:要ログイン・ログイン無し、どちらも選択可能
- スマホでの投稿:スマホからはボードの閲覧のみ可能
- ボードの大きさ:無制限
- 付箋の投稿者:投稿者がログインをしている状態であれば表示される
- 教育アカウント:あり・無料で利用可能
FigJamですが、こちらのツールはGoogleが最初に推しているだけあって、Jamboardでできていたことはほぼすべてできます。というよりJamboardよりも機能が充実しています。
他ツールと比較して特記しておきたいのは「動画の添付ができる」という点です。(他ツールはできないものが多い)
無料のアカウントだと作成できるボードの数や機能に制限があるのですが、学校の先生であれば「エデュケーションステータス」の申請をすることでプロフェッショナルプランと同等の機能を利用することができます。
※エデュケーションステータスの申請の流れや条件についてはこちらのページをご確認ください
プロフェッショナルプランと同等の機能が無料で利用できるということで、ほぼ文句は無いのですが…1点だけ気になる点を挙げると「スマホから投稿ができない」ということです。
僕はスマホを利用して手軽に意見を出させたいと思うので選択肢からは外れるのですが、逆に言えば、Chromebook等を使用して活動を行いたい方はFigJamを選べば間違いは無いと思います。
FigJamはこちらのページから利用できます!
Lucidspark:アイデア整理に最適なオンラインホワイトボード

続いてはLucidsparkを紹介します。下記はLucidsparkの主な機能です。
- 生徒のログイン:参加IDを利用した場合はログイン不要で使用可能
- スマホでの投稿:ブラウザでもアプリからでも編集可能
- ボードの大きさ:無限
- 付箋の投稿者:表示されない
- 教育アカウント:あり・無料で利用可能
LucidsparkもGoogleが紹介しているツールです。こちらのLucidsparkもJamboard以上に機能が豊富なツールになります。
付箋機能だけではなく、マインドマップ・ドット投票・ブレインライティング・ベン図・フローチャートなどの機能も利用することができ、工夫によってはこのような機能も授業に活用することができそうです!
また、個人的に嬉しいのはやはり「スマホからの投稿ができる」という点です。生徒たちはアプリからだけではなく、ブラウザから付箋の投稿ができるので、アプリのダウンロードが必要ありません。
教育アカウントの作成も簡単でこちらのページの「無料アカウントを作成する」から、教育機関発行のメールアドレス(ed.jpのドメインがあるもの)で申請をするとすぐに利用を始めることができます。
機能も豊富でスマホ投稿もできる、現時点で僕のニーズを満たしてくれているので、僕はLucidsparkをJamboardの代替として一番利用をしています。
Lucidsparkはこちらのページから利用できます!
Miro:共同編集に強いビジュアルコラボレーションツール

続いてはMiroのご紹介です。下記はMiroの主な機能です。
- 生徒のログイン:教育アカウントでは要ログイン・ログイン無し、どちらも選択可能
- スマホでの投稿:ブラウザからは付箋の編集ができない、アプリからは編集可能
- ボードの大きさ:無限
- 付箋の投稿者:ログインをしている際は表示される
- 教育アカウント:あり・無料で利用可能
MiroについてもGoogleが紹介しているツールとなります。Miroもとても機能が豊富でFigJamやLucidsparkと同様のことができます。
ただ、機能的には申し分ないですが、スマホからの投稿はアプリをダウンロードした場合のみで、ブラウザからは機能が制限される(付箋の貼り付けは不可)ので、スマホから生徒に回答させたいという僕の用途からすると少し使いづらいと思っています。
教育アカウントの発行についてはこちらのページに詳細が記載されています。ただ、申請が通るまでには最大で10日ほどかかる場合があるとも記載されています。(僕は1週間ほどで申請が通りました)
Miroはこちらのページから利用できます!
ふきだしくん:機能がシンプルで使いやすい!

最後にふきだしくんのご紹介です。下記はふきだしくんの主な機能です。
- 生徒のログイン:ログイン無しで利用可能
- スマホでの投稿:編集可能
- ボードの大きさ1画面分(Jamboardと同じようなイメージ)
- 付箋の投稿者:利用する時に氏名の入力が求められる
- 教育アカウント:教員側(主催者側)もログイン無しで利用可能
このふきだしくんは「ふきだし」(Jamboardでいう付箋のイメージ)を画面に貼り付けていく形で生徒たちの意見交換ができるツールです。
それにふきだしくんの作成にあたっては、現役の先生たちのアドバイスが元になっているそうです。
スマホからの貼り付けもでき、生徒側そして教員側も特にログインやアカウントの作成が求められないので、ただ意見を出させたい場合など、手軽に使えるのが最大のメリットかなと思います。
機能がシンプルな分、使い方で迷うことも少ないと思います。ただ、現在のところボードの保存機能が無く、毎朝4時頃にボードが自動削除されるので、ボードを保存しておいて後から見返したい方には不向きでしょう。
僕はこのふきだしくんを2番目に利用しています!
まとめ:用途に合ったツールを試してみよう

今回はJamboardの代替ツールを4つご紹介させていただきました。
他にも類似のツールはたくさんあるのですが、さすがGoogleが紹介しているだけあってFigjam・Lucidspark・Miroの3つは高機能なので、基本的にはこの3つの中から先生方個人のニーズに合ったものや使いやすいものを選べば間違いは無いと思います。
この3つのツールについてはJamboard以上に高機能となっているので、新しくできることで授業のアイデアを膨らますのもいいでしょう。
また、Googleが紹介しているツールではありませんが、ふきだしくんはとてもシンプルなので、手軽に使いたい場合に便利なツールです。
今回ご紹介したツールは全て無料で利用することができるので、気になったものがあれば一度アカウントを作成して、利用してみると良いかと思います。
他にも「こっちのツールの方が使いやすい!」というものがあればコメントでぜひ教えてください。